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WaiWaiブログ

映画『鬼に訊け』

2012/02/25

現在公開中の映画『鬼に訊け』は、
“法隆寺の鬼”と呼ばれた宮大工棟梁の故西岡常一氏のドキュメンタリー作品です。
鬼に訊け
西岡さんのご紹介は、Wikipediaに譲りますが、
法隆寺の昭和大修理、そして薬師寺の再建に大変な貢献をされた方です。
職人の世界の厳しさ、こだわりを表す法隆寺の口伝は、
例えば次のようなものです。
故西岡常一氏
一、神仏をあがめずして社頭伽藍を口にすべからず
一、木は生育の方位のまま使え、東西南北はその方位のままに
一、木の癖組は工人たちの心組み

などなど、西岡さんは厳しかった祖父から、これらを教わったそうです。
西岡さんの印象に残ることばを挙げると枚挙に暇がないのですが、
「百年もたせるのではない、千年もたせるにはどうするか」というところから出発する考え方は、
何事にも便利になりすぎてしまった現代人からは、かけ離れたスタート地点です。
千年の檜には千年のいのちがあります。建てるからには建物のいのちを第一に考えなければならんわけです。そんなことしたら木が泣きよります。



木に対して、いかに真摯に向き合うか、大変な過程を経て建てられた寺院を、
この映画を観た後は、これまでとは違った目で見ることができるのでは、と私自身楽しみです。
“使い捨て”の品にあまりに慣れてしまった我々は、
近年スマホに代表されるような、ますます便利になるIT製品に囲まれ、
本来は、便利な分、時間が短縮されるべきが、ついつい手放せなくなり、時間を取られてしまう・・・。
そんな現代社会へのアンチテーゼでもあるように感じます。
科学技術が破綻してしまった今、一人でも多くの方に観て頂きたい作品です。
スタッフS.S

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